貴女に惚れた千の理由
それは夏の
よく晴れた日だった…



ここはどこ?
辺りは真っ暗だ。


だ…じ……


…い……う…

僕を呼ぶ声かなのだろうか
上手く聞き取れない


「大丈夫ですか?」


僕がゆっくりと
目を開けた瞬間
眩しく目を
背けたくなるくらいの
木漏れ日と
優しく包みこむような声が
聞こえてきた。



その瞬間僕はかってに
「ここは天国か!?」
「僕はまだ死にたくない!」
なんて馬鹿なことを思った。



クスクス


隣から可愛らしい笑い声が
聞こえてくる。


「あっ…!ごめんなさい!
でもあまりにも
面白かったもので…」

と、彼女は申し訳なさそうに
早口で言った。





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