貴女に惚れた千の理由
「大丈夫ですよ。
これくらい。」

と、僕は出来るだけ優しく
微笑みながら言う。


「でも…
ズボンも破れているし…。」

と、言う彼女に対して
僕は本当に大丈夫ですからと、
これまた出来るだけ優しく
微笑みながら言う。


本当のところジーンズが
破れたのは相当辛いが…

そこはあえて黙っておく。
破れたのは自分のせいだし…



ちょっとまて…。
今何時だ…?

やばい!と、腕時計で
今の時刻を確認しようとしたら…





あぁぁぁぁ゛〜ッッ!!!!

なんと腕時計に
ヒビが入っており
ちょうど1時のところで
止まっていた…。


落ち着けオレっ!
と言い聞かせ隣に立っている
彼女に今の時間を聞いてみた。


「今…2時48分ですけど…
なんか御用事でも…?」


ヤバイッッ!!!
ていうか僕、今日
これしか言ってない!


なんなんだ今日は…

そういえば今日の占いで
獅子座最下位とか言ってたな…
あの占いを甘く見すぎていた…


と、僕は一人で落ち込んでいた。





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