うさぎの涙、
「え~~~!!???」
「シーッッ!!」
入学式を終え、教室で話していた私達。
「ごめんごめん、
へ~そうなんだ、園部くんってどんな顔だったっけ?
性格も分かんないからな~…
でも、いつから好きなの?」
「小1からず―っと…
こう見えて一途なんだよ!?うち」
「小1からって!!
1234…9年間も!?
中学の間会ってないのにずっと想ってるなんて…感心だね、
それより尊敬だよ!」
「そ、そう?
だからさ~、一緒に何組か探しに行ってくんない? お願いっ。」
「全然いいよ。」
「ありがと~!!
もう、葵大好き!!」
―私達は笑い合いながら教室を出た。
こんなにも一人の人を好きでいられる美空を凄いと思った。
それに羨ましかった。
こんなにも笑顔で好きな人の話をする美空は、
顔とかそういうのじゃなくて、
なんだか可愛いかった。
なんて思いながら美空と歩く私は、
この後に最悪で、
そして最高の出会いをするなんて思ってもいなかった。