ほんとは優しい私のオオカミ ①



吐き出しやすいように瑠奈の髪をすくい上げ背中をさする。





ヒューヒューと喉の奥がなっているのが聞こえ、前に優也が言っていたことを思い出し安心させるように繰り返した。






翔「…ゆっくり息を吸え…落ち着いて…」






少しでも苦しくないよう水を飲ませてやるとホッと瑠奈の身体から力が抜ける。





やっぱり、まだ聞く時期ではなかったと後悔した。





翔「…悪かった。瑠奈、今日はもう寝よう」





ぐったりした瑠奈をそっと抱き上げてベッドに連れていく。





ベッドに寝かせると、瑠奈が力のない声で聞いてきた。





瑠奈「…私は…ここにいたら邪魔かなぁ…」






そのあまりの弱々しい声に、俺はなんてことをしてしまったんだと自分を責める。






翔「んなわけねーだろ。もう寝ろ」





自分の情けない顔を見せたくなくて、強引に布団を被せる。



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