ほんとは優しい私のオオカミ ①



咲を睨みつけると





咲「そ、そんな怖い顔しないでよ…。私の条件をのめば瑠奈ちゃんに手出しはしないわ。」





翔「…ちっ。わかった」






今の不安定な瑠奈が自分を追いかけてきたやつのことを聞いたらまたパニックになってしまう。





そう思ったら、答えはひとつしかない。






咲「それじゃ契約成立ね。あとこの契約内容は秘密にしてよ、もちろんメンバーと幹部にも」







釘をさすように咲が忠告する。






翔「……わかった」



咲「じゃ、早速、倉庫に行きたい。連れてって」




翔「あ?」




咲「連れてって」








契約のことがあるから仕方ねえか。




前回、蓮に廊下で咲からの連絡を聞かれて怒られたことを思い出す。




今回ばかりは自分の落ち度だ殴られるなら黙って殴られる。





でも、瑠奈は関係ない。

あいつをこれ以上傷つけたくない。





瑠奈がどこかに出掛けていることを心の中で願った。






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