ほんとは優しい私のオオカミ ①
『翔』と、瑠奈の声が聞こえた気がした。
それがすごく嬉しそうな声で、俺は罪悪感に駆られた。
咲が満足そうに俺の腕に絡みつく。
それさえもどうでもいい。
それ以上何も語らない俺についにしびれを切らした優也が咲を睨みながら
優也「どうしているんですか!!咲!」
そう言った瞬間メンバーをかぎわけるようにして瑠奈が出てきた。
翔・優也「瑠奈!」
瑠奈の名前を呼ぶと優也が鋭く俺を睨んだ。
その目が『お前にはもう任せられない』と語っていた。
俺と咲を見つめながら足を止めた瑠奈を優也が自分の方に引き寄せる。
それをみて悟った咲がはやし立てた。
咲「いいじゃない〜」