ほんとは優しい私のオオカミ ①
今の蓮の騒ぎで注目を浴びたらしい。
周りの人がチラチラとこちらを見ている。
その中でも黄色の仮面を付けた、中年の優雅なおじ様がこちらに近づいてきていった。
「やぁやぁ。一条くんの家の子じゃないか。」
優也「これは、椿森様。ご挨拶が遅くなり申し訳ございません」
「いいんだよ。今夜はマスカレードだからね。気が付かないで当然だよ。ところで可愛い彼女だね。おや?どこかで見た気が…」
おじ様がこちらに興味を持ち始めたことに驚いて首をすくめると緩やかに優也が瑠奈を庇う。
優也「はは。椿森様。彼女は僕のパートナーです。口説くのはやめてくださいよ。」