ほんとは優しい私のオオカミ ①
龍我
「こんばんは〜。お嬢さん」
赤い髪の毛に真っ赤な衣装。
全身赤い長身の男は顔にジョーカーの仮面を、付け瑠奈に微笑んだ。
瑠奈「こ、こんばんは」
無視したら失礼だと思い一応挨拶はする。
「なーんでこんなとこ座ってるのー?」
間延びした声でだるそうにしつつも飄々とした姿勢はまさにジョーカーぴったりの人だ。
瑠奈「えっと、足が疲れちゃって。」
「あらぁ。ほんとだ。かわいそー。痛い?瑠奈ちゃん」
瑠奈「す、少し…?えっ!今、名前!」
マスカレードのはずなのに、何故か瑠奈と名前を呼ぶ男に驚いて顔をぱっとあげる。
と、男はニヤリと笑った。