ほんとは優しい私のオオカミ ①
するすると首を優しく撫でられた後に龍我は首に再び手をかけた。
徐々に龍我の手に力が込められていく。
呼吸が苦しい。
苦しい…。
昔のことが頭によぎる。
あぁ、そうだったわ。
…こんなの全然…。
むしろもっと……。
苦しくなる呼吸とは別に瑠奈は無抵抗に静かに龍我を見つめた。
龍我「…っ」
ふっと、龍我の首にかかった力が抜ける。
瑠奈「ごほっ…けほ…はぁ、はぁ…」
呼吸が確保され肩で荒く息をつく瑠奈に龍我は複雑そうな顔をして言った。
龍我「君ってたまにそういうとこあるよね。まるで自殺願望でもあるみたい。目がすごい暗いときあるよ。」
私が自殺願望…か。
龍我「俺とそーゆーとこ少し似てるかなぁ…」
ポツリとつぶやいた後、ぱちんと手を鳴らして今度はニヤリと笑顔になった。
龍我「面白かったから、いい事を教えてあげるよ。」