ほんとは優しい私のオオカミ ①



そして、苦しそうに顔を歪めて私を抱きしめた。




翔「…悪い。」







なんで…。なんで謝るの?



翔の胸に顔をうずめながら、涙を流す瑠奈を翔は抱きしめ続ける。







翔「…こんなつもりじゃなかったんだ。悪い瑠奈」





翔には咲さんがいる。

私が翔にくっついたままじゃダメじゃん。


このままじゃダメだっ!






決心して愛おしい温もりをぐっと押し返す。






瑠奈「どうして翔が謝るの?私は平気だよ!私のことはもう構わなくていいんだよ。ほら!咲さんのとこに行ってあげて」







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