ほんとは優しい私のオオカミ ①


担任「…わ、わかる人」



瑠奈「はい!!」



瑠奈が手をあげると周りがしんっ…と静まった。



瑠奈「18かな?」



…。あれ?違うの?


担任「…正解…。」



おぉ…と周りから声があがる。



担任「…瑠奈さんは…数学はどれくらいまで進んでるのかな?…」



瑠奈「だいたいなら。できます。」



おぉ…とまた周りから声があがる。




担任「…∫xe−x2dxは?」



空「ちょっと~。そんな難しいの解けるわけないじゃん~。」



瑠奈「−1e−x2 +C。」


…。周りがもっと静まり返った。



担任「…せ、正解です…」



蓮「瑠奈。やるねぇ~」


やった!イスに座り翔からのなでなでを待っていると翔が驚いたような顔でこちらを見つめていた。



瑠奈「翔?」



翔の手をつかんで自分の頭を撫でさせる瑠奈。



翔「瑠奈。お前高校行ってないのになんでそんな頭いいんだ?」



瑠奈「んーっとね。家庭教師さんが勉強教えてくれたんだよ。」



極力、いろいろと思い出さないように言葉を選んで言った。
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