ほんとは優しい私のオオカミ ①



蓮に手を引かれるままたどり着いたのは保健室。




中に入り私を椅子に座らせると、そっと蓮が頬に触れてきた。




瑠奈「っん…。」



蓮「…痛い??」



先程の冷たさはもう消え、変わりに蓮の瞳は心配に揺れていた。



蓮「…ごめん。俺のせいで。…痛いよね。」



瑠奈「蓮が謝らないでよ。蓮悪くないもん。それにあの女の子達蓮のこと好きだったんだよ。」



にこっと笑いかけるも蓮の表情は変わらない。



あ、あれ?いつもは笑い返してくれるのに。




蓮「…腫れてきちゃってる。」

< 83 / 218 >

この作品をシェア

pagetop