ナツ恋。
へぇ、と感心したように彼は見た。
そんなにすごいことでもないと思う。
「シュウちゃん、朝ごはんまだやろう?せっかくやし食べていき」
「え、でも」
「それがええ。夏香とも仲ようしてやってくれんか、ここにはこのくらいの歳の子が少ない」
「ええ、それはもちろん。でもいいんですか、俺がお邪魔して」
「ええんよぉ、それじゃおばあちゃん朝ごはんの用意してくるけんね」
「ありがとうございます」
ひょんなことから、彼も一緒にごはんを食べることになった。
年上のお兄さんとは今まで関わったこともなかったから、少し緊張するなぁ。
「俺らは水やりの続きをしていようか」
「うん!あの、これからよろしくお願いいます柊哉さん」
「こちらこそ。あと、シュウでいいよ。みんなそう読んでるし気に入ってるんだ」
「シュウ…さん」
「はは、さんもいらないよ」
「シュウ…」
「うん」
よくわからないけど、顔がカッと熱くなった。