ナツ恋。



へぇ、と感心したように彼は見た。



そんなにすごいことでもないと思う。



「シュウちゃん、朝ごはんまだやろう?せっかくやし食べていき」

「え、でも」

「それがええ。夏香とも仲ようしてやってくれんか、ここにはこのくらいの歳の子が少ない」

「ええ、それはもちろん。でもいいんですか、俺がお邪魔して」

「ええんよぉ、それじゃおばあちゃん朝ごはんの用意してくるけんね」

「ありがとうございます」



ひょんなことから、彼も一緒にごはんを食べることになった。



年上のお兄さんとは今まで関わったこともなかったから、少し緊張するなぁ。



「俺らは水やりの続きをしていようか」

「うん!あの、これからよろしくお願いいます柊哉さん」

「こちらこそ。あと、シュウでいいよ。みんなそう読んでるし気に入ってるんだ」

「シュウ…さん」

「はは、さんもいらないよ」

「シュウ…」

「うん」



よくわからないけど、顔がカッと熱くなった。



< 16 / 47 >

この作品をシェア

pagetop