ナツ恋。
シュウside



いつものように日も昇りきらない朝早くに目が覚めて、



いつものように散歩に出かける。



いつものように朝早くから働く人たちに声をかけて、



坂を登ったところで、いつもと違うことが起きた。



「日野さん、おはようございます」

「シュウちゃんおはよう、今日も早いねぇ」

「おおシュウ、おはよう」



作物に水をやっている日野夫妻の傍らに、見たことのない女の子がいた。



まだ幼さを残すその横顔は、中学生か高校生くらいだろうか?



話によると、彼女…夏香ちゃんはたぶん両親の離婚がきっかけでこっちに来たらしい。



日野さんの自慢の孫娘のようだ。



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