ナツ恋。
シュウsid



まさか、ナツが俺の教える茶道部に入部してくるなんて思いもしなかった。



ナツは絶対に運動部に入るものだと勝手に確信してた。



「はは…ちょっとやりにくいなぁ」



別にナツがいてほしくないなんて、思ってるわけじゃない。



ただちょっと、気まずいだけだ。



今日の夕方も、茶道から必然的に俺の話になって、挙げ句母親の話になった。



母親のことは伏せておくべきだったかな…。



ナツは明らかに余計なことを聞いたって顔してたし。



あんな顔させるつもりじゃなかったんだけど。



俺としても、あまり母親については触れられたくないのが本音だったりする。



俺が茶道をする理由…それは間違いなくあの人か関わってる。



俺がまだ3歳の頃、突如母親に茶道を教えられた。



その時はまだ習い事感覚で、俺も楽しんでた気がする。



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