ナツ恋。



…なんて、余裕かましてたんだけど。



前言撤回、これどうしよう?



バスが揺れてバランスを崩したのか、俺の肩にこてんと頭を預けたナツ。



「シュ……ウ…」

「は、はい?」

「むにゃ…」



あれ、寝言?



ナツ、俺の夢でも見てるの?



うわーやばいからそれ、何か緊張するから。



でも起こすのは可哀想だから結局このままなわけで。



俺の我慢大会は、俺らが下りる終点のバス停まで続くことになった。



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