君の匂い
そういえば…最近、榊くんは教室に来ない。

嬉しいけど、何となく淋しい感じがするー…。



放課後、榊くんのクラスを除いてみた。



「拓南ってば、何で付き合ってくれないの…?」


あっ、動物園で一緒にいた女の子だ。



「だーかーらー、俺にはスキな人がいるの」


うわぁ〜っ、告白現場を見たのは初めてだ…。



「なら、キスしてくれたら諦めてあげる」
「…………わかった」


えっ?!キスしちゃうの??
スキでもないのにキスなんて出来るんだね。



「…んんっ…」

キスの余韻に、彼女は浸っている。



「何してるんだっ!」




.
< 22 / 34 >

この作品をシェア

pagetop