男子校の秘密【BL】
「ひぃめーーっ、どうだーーっ俺カッコいい〜〜?というか見とれてたぁ〜?」

琉賀が手をメガホン代わりにして叫んでいる。

サッカーが休憩に入ったらしい。

「見とれてねえよ!」

窓から身を乗り出して叫び返した途端、頭に何かが当たる。

「いたっ」

白いチョークがコトリと落ちた。

「『姫』、P13の7行目を読め」

「先生までっ」

数人のクラスメイトが小さな笑い声を上げる。

その他はほぼ全員仏頂面。

「……はあ……」

もう怒る気にもなれない。

精神的に疲れ果て、大きく溜め息をつく。

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