学校一のモテ男といきなり同居
友達と話し終えた井上くんが、あたしのところへ戻ってくる。



「俺、ココに週1で通ってんの」



「そうなんだぁ……」



自信満々に言う井上くんを、あたしは憐みの目で見つめた。



カンペキに見えるみんなの憧れの井上くんの、



決定的なマイナス要因。



それは……



音痴だったんだね。



友達同士でカラオケに行くことも多いだろうし、



当然歌がうまいって思いこんでる女子は、



井上くんの恐怖の歌声を聞いて、幻滅するんだ……。




あぁ、想像しただけでかわいそすぎる。



あたし、井上くんのこと嫌いだけど、



ちょっと同情するよ?








「……おい、お前。なに悲しそうな顔してんの?」



井上くんはキョトンとしている。


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