学校一のモテ男といきなり同居
井上くんの自転車の後ろに乗せてもらうのは、今日で二度目。



昨日の帰りは無言だったなー



なんて思うと、今はなんだかほっとする。



普通に話しかけてもらえて、よかった。



冷たくされたら、やっぱりやり辛いし…。



「腹に掴まれば?」



「えー…」



「昨日も思ってたんだって。危ねーから…落としたら、怖いし」



昨日は自転車のサドルの下の方を掴んでた。



それでも振りおとされることなんてなくて。



だけど、お腹を持ったらそれなりの安定感があるし、ホッとするのは確か。



迷うなー…。



「誰も見てねーから」



そう言って、強引にお腹に腕をまわされた。



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