学校一のモテ男といきなり同居
昼休み、ケータイが鳴った。



うっ……!



080***



この見慣れた番号は、例のコクってきた人だ。



あたしは席を外して、廊下へと走った。



「はい……」



「昨日休んでたね。どしたの、風邪?」



「色々面倒なことに巻き込まれちゃって」



「面倒なこと?」



「あぁっ、なんでもないです」



井上くんの仮病に付き合わされたとか、もはやどーでもいい話。



「大丈夫?俺でよかったら相談にのるよ」



こんな優しい言葉に、真実を知る前のあたしならすがってたはず。



だけど、今は……。







「あたし、やっぱりあなたとは付き合えないんで……これっきりにしたいです」



そう言って電話を切ろうとすると。



「待って、いきなりどーしたわけ?おととい会ったときと反応違うし」



それは、今日白雪さんがバラしてたから……。



言った方がいいのかな。



そしたら、もうどうにもできなくなるよね。


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