学校一のモテ男といきなり同居
「三沢さんと一緒に来たんじゃないの!?」



そんなことを聞いてるギャルもいて、あたしはササッと柱の陰に隠れた。



「ちげ~よ。俺、ひとりでコケたし。なんだ、アイツも1時間目サボりか?」



井上くんはわざとトボけてる。



「あれ……じゃあ違うんだ?よかったぁ。郁実くん、顔痛くないの?」



「平気だって。それに、真央ちゃんとはもうなんでもねぇから。あの子のことは、そっとしておいてあげてな?」



「わかった~」



井上くんの言葉に、ギャルも納得したみたい。



あたしとの誤解を解くため……だよね。








さっきまで、あたしとあんなに近い距離にいたのに、



今はすごく遠い。



でもこれで…いいんだよね。


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