学校一のモテ男といきなり同居

自分のクラスに行くと、友ちゃんが駆けよってきた。



「真央！心配したよ!?カバン見つかってよかったね」



「心配かけてゴメンね。カバンはあったんだけど、生徒手帳が見当たらなくて…」



「真央って写真写りいーもんね！あれを欲しがる気持ちはわかるわ～」



「はいっ？」



「あたしも真央の顔は好きだけど、あの証明写真の笑顔が気に入ってたのよ。

来年もらおうと思ってたのに、スリめ！あたしの楽しみ奪いやがって許さないんだから」



友ちゃんは、なんだか違うところで怒ってるみたい。



「あたしの写真が欲しかったのかなぁ～…違う気もするけど。井上くんは、住所が書いてあるから警戒しろって言うんだけど…そうなのかな」



「郁実くんも一緒だったの？」



あわわっ！



あたしは慌てて小声になる。







「ちょうど駅で待っててくれて…。他の子には内緒だよ？」



「そうなんだー。それなら心強かったよね。真央、不安だったでしょ」