学校一のモテ男といきなり同居
「騙されないっ!」


スタスタと歩き始めるけど、井上くんが後ろからついてくる。


「騙すって、なんの話?」


「自分が一番よくわかってるくせに!あたしをからかって、なにが楽しいの?」


逃げ!


あたしは全力疾走で、家へと向かった。







だけど、自転車に乗っている井上くんに勝てるはずもなく。


「ひぃ…ふぅ…はぁ……」


家の前に着いたときには、完全に息があがっていた。


そんなあたしのとなりで自転車を停め、余裕たっぷりに笑うアイツ。


「なにテンパってんの?ココか……とりあえず、上がらせてもらうな」


えっ!?


あたしが息をきらしている間に、井上くんはササッと家の中へと入ってしまった。


< 23 / 978 >

この作品をシェア

pagetop