学校一のモテ男といきなり同居
――ギィ……。



屋上への鍵は、開いていた。



普段使われていないからか、押すと扉のきしむ音がする。



この音も、ヤダ。



あたし、かなり怖がりだったことを今さらながら思いだした。



扉を解放したまま屋上に出ると、そこにミキオくんの姿が見えた。



いた……。








あたし、なにも気づいてないフリをしよう。



そっとミキオくんに近づく。



「あの……わぁっ!!」



声をかけて振りむいたミキオくんの顔……ひどいことになってます!!



2倍は膨れてるんじゃないだろうかっていう唇に眼帯にと、オバケもびっくり。



あたしが最後に見たイケメンのミキオくんとは別人に近かった。



だけどきっと、ミキオくんだ……。


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