学校一のモテ男といきなり同居
「しっ……白雪さんって、美人だよね!!憧れるな~。幼なじみだなんて、井上くんが羨ましいっ」



あたしは話題を変えるのに、必死。



井上くんはどうでもいいのか、ダルそうに頭をコキコキと回している。




「白雪な~……アイツ、怖いんだよ。昔っからムカデとかダンゴ虫が大好きで、小学生のころいつも俺のカバンに入れたりしてさ。

今でこそ女らしい格好してるけど、中身なんてそうそう変わるわけねーよな。アイツとは嫌な思い出しかねーな」



え……そうなの?



ちょっとびっくり。



白雪さん、小さい頃から強い性格は変わってないってことだ?



どうりであたしを陥れようとか、そんなことを思いつくはず。



か弱い子だったら、絶対にそんなことしないもんね。









「でもっ、美人……」



「顔か?そうだなー……どっちかっつーと、真央の顔の方がドストライク」



今……サラッと、



なにかとんでもないことを言わなかった?



爽やかに笑う井上くんに、



思わずノックアウトされそうになった。



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