学校一のモテ男といきなり同居
「…なんだよ」


ジロっとにらまれるけど。


「…怖いんだもん」


「…はぁ?」


「もし、家の中にいたらどうしよう!!」


「いねぇよ」


呆れた顔をされるけど、完全にあたしはビビっていた。







「さっき、大丈夫って言ったくせに。お前はホント、いつも思ってるのと逆のこと言うよなー」


井上くんはニヤニヤと、あたしを見てくる。


「ううっ…。やっぱり、大丈夫じゃないの…」


今は、どうしてもひとりになりたくなくて。


例え井上くんでも、そばにいて欲しいって思ってしまう。


「わかった。やっぱ、一緒に風呂入るか?俺は大歓迎」
 

両手を伸ばして来た井上くんの手を、パシッとはらう。


「はっ…入らないしっ!!お風呂場の前で待ってる…」


「やめろよー、興奮する」


「はっ…なにが!?わけわかんないこと言わないでっ!あたしは真剣に…」


井上くんは、ハハッと笑うとあたしの背中を軽く押した。


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