学校一のモテ男といきなり同居
「ひゃっ……」



井上くんが、あたしをギュッと抱きしめてきた。



体が……めちゃくちゃ熱い!!


それに、ガタガタと小刻みに震えている。


ホントに寒いんだ!?


相当熱があるんだろうけど、これは……まずい。



「井上くんっ、しっかりして」



体を引きはがそうとするけど、足まで絡められてしまった。



密着しすぎているのもあるけど、逃げられない体勢に、あたしは完全にパニック!



そんなこともお構いなしに、井上くんはなんだかひとりで唸っている。



「うー……」



これって、無意識の行動なの!?


わざとにしては、大胆すぎるよね。







「井上くんっ……」



声をかけるけど、反応はない。



しばらくして、あたしを抱きしめる腕の力がゆるんだ。



同時に、寝息が聞こえてくる。



< 277 / 978 >

この作品をシェア

pagetop