学校一のモテ男といきなり同居
おっ、お友達って誰っ!?


しかも、この状態がお母さんにバレたら……驚く……いやいや、喜ぶに決まってる!



郁実くんをゲットしたのね~!ってバカなことを言いだすかもしれない。



急いで起き上がろうとしたら、井上くんがあたしの体をグイッと引きよせた。



……えっ!?


起きているのか確認するけど、井上くんは目をつぶっったまま。



まさか、まだ寝ぼけてる!?


「ちょっと……離してっ」



小声で言うけど、眠っているのか反応がない。



コイツ……起きたら覚えてなさいよっ!








「真央……あら、もう出かけたの?制服がないわね」



そうだ……昨日、慌ててたからお風呂に入ってそのまま洗濯機の上に制服を置いたままだ。



カバンはリビングに置きっぱなしだし。



「郁実くんは、起きてるのかしら」



お母さんの声が聞こえる。



そして、



ドクッ、ドクッと心臓が嫌な音をたてた。



こっちに……来ないで。


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