学校一のモテ男といきなり同居
「出かけたのかと、思ってた…」


「一日寝てて汗かいて、昼間っから風呂入りたくなって。

でも、風呂で寝てたら、なんか男の声するし……正直、ストーカーじゃなくて安心した」


井上くんは、フッと微笑む。


「昨日も、今日も…あたし、助けられてばっかりだね」


「だな。ほんっと、お前は俺に心配ばっかかけるよなー。

ミキオと付き合うこと自体、間違いだったよな」


…やっぱり、さっきの話、ほとんど聞いてなかったんだ。


あたしがミキオくんに騙されたことも、仮で付き合ったことも。


きっかけは白雪さんが計画したことで、


ミキオくんと付き合う流れになったことやホントのことを、言うべき?


迷っていると、井上くんの方から話し始めた。






「ちょっと、そこに座ろーか」


井上くんがリビングのソファを、指さす。


言われるがまま、あたしはそこに腰掛けた。


そのあと、井上くんがあたしのとなりに座った。


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