学校一のモテ男といきなり同居
「真央は、ホント素直じゃないよな……いつも、思ってるのと反対のこと言うしー」



井上くんが、ツンとあたしの鼻をつっつく。




「やめてっ」



女の子の扱いなんて、慣れてるんだよね。



こんな体勢で、あたしの胸はドキドキしっぱなし。



だけど井上くんは、なんてことなさそうで。



いつものように、楽しそうに笑みを浮かべている。



女の子を口説くのなんて、井上くんからしたら大したことないはず。



だから、今だって……ドキドキしているのは、あたしだけなんだ……。







「なぁ、やっぱ俺の彼女になれば?」



嬉しそうに目を細めて、そんなことを言う。



「やだっ!白雪さんに、恨まれたくないもん」



「問題はそこか?だったら、なんとかするし」



ううん、問題はそれだけじゃない。



他にも山積み。



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