学校一のモテ男といきなり同居
「…はぁ?」


思いっきり、呆れた顔をされてしまった。


「いや、だって…付き合うとか、そーいう言葉もなかったし」


「いちいち、言うわけ?」


「…へっ!?」


「あんま、言ったことねーな」


毎回そーなんだ!?


びっ…びっくりなんだけど。


確かに、“好き”とは言われたよ?


でもあたしは、それに対してハッキリ返事してないのに……。






「井上くんって、友達との境界線はどこなの?」


「どこ……?お互いの意識?」


「ええっ、そんなのわかりにくいよ…」


付き合うなら、その過程ももっと大切にしたいっていうか。


「あっそぉ。なら、境界線はキスにしよっか」


井上くんはフッと笑うと、あたしの顔に手を伸ばしてきた。


「きっ……きゃーっ!!なにするのよっ」


手と一緒に井上くんの顔が近づいてきたから、またしても大きく拒絶してしまった。



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