学校一のモテ男といきなり同居
「真央、大丈夫だった?」


「余計なことしないで!あたしひとりでも、なんとかなったんだからっ」



助けてくれた井上くんに、お礼も言うことなく反発してしまう。









「は?無理っしょ。お前、隙ありまくりだし。今頃、どっかに連れ込まれて泣いてたかも」



薄く笑う井上くんに、余計ムカついてくる。



「そんなわけないから!!」



「今のヤンキー、評判悪いから。目ぇつけた女を、今まで何人も無理やり……」



「下品な発想しないで!」



「マジだっつの。評判悪いヤツに絡まれてるし、心臓ぶっ壊れるかと思った。心配かけんなよ……」



ドキッ。



言いかえしてくるかと思ったけど、



意外に優しい言葉で、不意打ちをくらってしまった。



うー……。



黙りこんだあたしを見て、



井上くんがフゥと小さくため息をついた。



< 370 / 978 >

この作品をシェア

pagetop