学校一のモテ男といきなり同居
「そーだな……たまに、いい女見たら、グラッとくるかも」



「やっぱり!」



「なんてな。真央よりいい女なんて、いねーよ」



キュン!



って、あたしはなんでこんなヤツの一言に、いちいち反応してるんだろう。



いつも、誰にでも言ってる言葉かもしれないのに……。









「ウソっぽーい……」



「これでも真剣だけど」



「そんなこと言って、ギャルが近寄ってきたら、またフラフラ一緒にどこかに行っちゃうんでしょ?」



「信用ねーな、俺って」



井上くんのため息が聞こえたかと思うと、ドアが閉まる音が聞こえた。



えっ、誰かが入ってきた!?



って思って振り向いたら、あたしの後ろにいた井上くんの姿が、見えなくなっていた。



今のって……



井上くんが、出て行った音だったんだ。
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