学校一のモテ男といきなり同居

あたしが慌てて教室の外に出ると。



――グイッ!!



きゃっ!!



突然、後ろに引っ張られた。



そしてあたしの体は、扉のすぐ側に立っている誰かによって、背後からすっぽりと抱きかかえられた。











「だからさー、隙ありすぎだっつってんだろ。自覚しろ、コノヤロ」



井上くんの声が頭上で聞こえたかと思うと、腕まで一緒にギューッと抱きしめられる。



「ちょっ……やだっ、なにしてるのよ！離してっ!!」



いくら隙だらけだからって、今のは反則じゃない!?



「ヤ～だね。好きだっつってんのに、他の女について行くとか、そーいうこと言うな。地味に傷ついてるから」



井上くんはあたしに抱きついたまま、頭の上に軽く顎を乗せる。



体を拘束されて、ドキドキがハンパない。



しかも、こんなに密着して……！