学校一のモテ男といきなり同居
トイレに入ると、壁に向かって、乱暴に体を押された。


「痛っ!!」


「あんた、目障りだから」


白雪さんはギャルの後ろで腕組みして、ただあたしをニラみつけている。


今あたしの体を押して、喋ったのは、白雪さんの前にいるギャル。


「そんな……どうして、いきなり?」


心当たりはあるものの、とぼけてみた。


ここで井上くんが原因だってことを話したら、相手の思うツボのような気もするし。







「とぼけんなっ!!郁実くんに手ぇ出しやがって!!ブサイクが色目使ってんじゃねーぞ」


男子の前では決して出さないような、ドスをきかせて声を荒らげる。


「あ…あたしは、なにも……」


「一緒に住んでるのをいいことに、郁実くんに迫っただろ!」


「まさか!」


否定するも、全く信じてくれそうにない。


< 385 / 978 >

この作品をシェア

pagetop