学校一のモテ男といきなり同居
「全部あんの。真央ともっと、近い存在になりたい」



こういう風に言われて、普通はドキドキするのかな……。



あたしもドキドキしてるけど、それ以上に恥ずかしい気持ちでいっぱいだよ。



今、ここから逃げだしたい!



あたし、こーいうのダメだ。



変に照れちゃう…。



「知らないよっ」



「なんでだよー。はぐらかすな」



郁実があたしの顎を軽く掴んで、自分の方へと向かせる。



「やっ……もう、恥ずかしいからっ!」



顔が熱いし、赤くなってるに決まってる。



そんな顔、見られたくないよ。









「ね、お願い」



首なんて傾げちゃって、かわいく言うんだから……。



「お願いしても、ダメっ!」



「えー…」



今は残念そうに、口を尖らせてるし。



「いつもこんな風に、女の子を誘ってるんだ?」



「そんなんじゃねーの。真央だからに決まってんだろ?」



うっ……。



そう言われると、うれしい。



……いやいや、違うか。



きっとコイツは、色んな子にこんなことを言ってきたに決まってる。


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