学校一のモテ男といきなり同居
電話を切った郁実は、すぐにあたしの部屋を出ていこうとする。
「……ちょっと!?」
気がつけば、思わず引きとめていた。
さっきまであたしに迫ってたのに、えらくアッサリ引き下がるよね。
まあ、そこはいいとしても、あまりにも引き際が良すぎる。
「……ん?」
郁実は、なんの話?みたく、キョトンとしてあたしを見ている。
「そんなに急いで、どこに行くの?」
「それがな?俺が通ってるボーカル教室に、卒業生の有名アーティストが来てるらしー!!俺、すげー好きでさ。ちょっと行ってくるわ」
あたしとのやり取りをすっかり忘れたかのように、興奮している。
いや……行くのは、いいんだけど。
なにか一言ないわけ?って思ってしまう。
こんな風に思うあたしは、郁実のマイペースさに若干イライラ。
そういえば、コイツってこうだよね。
ミキオくんと付き合うってなったときも、妬けるって言いながら、そのあとはなんでもないように過ごしてたり。
……自分でも、ボーッとしてるって言ってたけど、ここまで忘れっぽいとは。
っていうか、物事に対する執着心がなさすぎ!?
そこで、あたしはおじさんの言葉を思いだした。
「……ちょっと!?」
気がつけば、思わず引きとめていた。
さっきまであたしに迫ってたのに、えらくアッサリ引き下がるよね。
まあ、そこはいいとしても、あまりにも引き際が良すぎる。
「……ん?」
郁実は、なんの話?みたく、キョトンとしてあたしを見ている。
「そんなに急いで、どこに行くの?」
「それがな?俺が通ってるボーカル教室に、卒業生の有名アーティストが来てるらしー!!俺、すげー好きでさ。ちょっと行ってくるわ」
あたしとのやり取りをすっかり忘れたかのように、興奮している。
いや……行くのは、いいんだけど。
なにか一言ないわけ?って思ってしまう。
こんな風に思うあたしは、郁実のマイペースさに若干イライラ。
そういえば、コイツってこうだよね。
ミキオくんと付き合うってなったときも、妬けるって言いながら、そのあとはなんでもないように過ごしてたり。
……自分でも、ボーッとしてるって言ってたけど、ここまで忘れっぽいとは。
っていうか、物事に対する執着心がなさすぎ!?
そこで、あたしはおじさんの言葉を思いだした。