学校一のモテ男といきなり同居
そっ、そうだ!!



ストーカーから逃げなくちゃ!!



「郁実っ、すぐに逃げよう」



郁実の腕を引っ張るけど、頑として動こうとしない。



「大丈夫。そいつ、気絶してっから」



「き……気絶?」



ストーカーは、目を見開いたまま床に転がった状態で、ピクリとも動かない。



ってことは……。











「郁実が……助けてくれたの……?」



「おー」



「でもどうして、2階から落ちたのに……助かったの?」



「ああ、コレ」



そう言って、郁実は床に転がったギターを指差した。



「えっ」



「ギターケース背負ってたから、コイツがクッションになってくれたみたいで。ついでに言うと、コレで殴ってストーカーも倒せた」



そう……だったんだ……。



あたしは郁実にしがみつき、胸に顔を埋めた。



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