学校一のモテ男といきなり同居
だけど、あたしもめげないから。



早く、いつもの郁実に戻って欲しいし。



「フざけてないよ!本気で心配してるんだから」



「なにを?」



「なにをって……さっきの電話で……聞いたんでしょ?」



恐る恐る言うと、そっぽを向かれてしまった。









「ねぇ……郁実…」



郁実の顔が見えるように、反対側に移動した。



そんなあたしを見て、また顔をしかめる。



「同情してんの?」



「そうじゃないよ……白雪さんがどこまで話したのかわからないけど、あたしは……郁実の可能性を信じてるよ」



手を握ろうとしたら、軽く振り払われた。



「ウザ」



郁実がウザいって言うなんて……。



イジワルなときはあったけど、人を傷つけるようなことは言わないから、



すごく胸が痛くなった。




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