学校一のモテ男といきなり同居
「あ~、俺らってケンカもできねーな」



「……えっ?」



「なんだよ、かわいすぎ。マジでムカつくな」



「……えぇっ!?言ってる意味がわかんないよ!」



郁実はククッと笑うと、あたしの肩に腕をまわしてきた。



きゃっ。



身を縮こめると、そっと頭をコツンとぶつけてくる。












「ゴメンな……お前に、当たった。ひどいこと言って、悪かった」



怒鳴られたときはホントに怖かったけど、わかってくれてよかった……。



「そんなこと……あたしも、ちゃんとホントのこと言えばよかったの。考え過ぎっていうか、ううん、考えが足らなかったっていうか……」



「言えば、確実に俺が行かないって…わかってたよな。

それでもホントのことを言わなかったってことは、俺に気を遣ってた……ってことだろ?」



< 508 / 978 >

この作品をシェア

pagetop