学校一のモテ男といきなり同居
「この際、変な意地…捨てちゃお?ちゃんと話せば、きっとわかってくれるよ」



「そう……かな。そういや、親父は小さい頃はいつも俺の言うこと、なんでも聞いてくれて優しかったな……。

中学の頃から俺が反発して、まともに会話しなくなって、顔合わせればケンカばっかだったけど」



「でしょ?多分、おじさんも寂しいんだよ。郁実を連れて行こうとしてるのも、本音は一緒に住みたいからだよ」



「……そーなのかな」



「郁実が本気で嫌がることを、おじさんがすると思う?

ケンカごしじゃなくて、素直になって話し合ってみようよ」



「そ…だな。話してみるか…」


郁実は深く頷くと、恥ずかしそうに笑った。








「それに海外に行っても、郁実はどうせ英語の勉強なんてしないよねー」


からかうように言うと、口を尖らせてムッとする。


「おい、言ってくれるよな。俺だって、その気になれば英語ぐらい」



「……だったら、それを証明したら?」



「へ?」



「テストでいい点とって、おじさんに証明する!」



「や……それは……」



急に逃げ腰になってるし。
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