学校一のモテ男といきなり同居
「今まで郁実は、誰かといい雰囲気になっても…独占欲丸出しにするような発言をしたことがなかったんだよね。

だけど、三沢さんは…違うみたい。みんなにふたりのことを認めてもらいたいって、言ってた」



ドキッ。



そんなことまで、言ってたんだ……。



「でも、ふたりの間には…色々障害があるよね」



残念そうに、白雪さんが呟く。



「え……」



「郁実が自力でデビューするなら、契約した会社の通りに動かなきゃダメだろうし、もちろん彼女がいるなんて、売り出すのに妨げになるよね」



そう……だよね。



わかってる……。



体の前で、ギュッと自分の手を握りしめる。







「それに、一番は…郁実のお父さん。海外に連れて行きたがってるし、もしこのまま三沢さんの家に住むことになれば……きっと、一生ふたりを許してくれないんじゃないかな」



「それは、白雪さんだってそうだよね。郁実をデビューさせて、マンションを借りようとしてた」



「あたしのパパは、郁実のお父さんと知り合いだもん。そこはうまくやってくれるはず。

三沢さんのお父さんは?郁実のお父さんと仲がいいの?」



「それは……」



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