学校一のモテ男といきなり同居
「三沢さんのお父さんって、郁実のお父さんの部下なんでしょ?大丈夫なの?」




「ウチに住むことになったぐらいだから、仲いいんじゃないかな……」




ううん……確か、断れなかったって言ってた。



会社での主従関係は、あたしにはよくわからない。



仲がいいっていうのとは、少し違う気がする…。



「そういうのって、出世にも影響するかも。郁実のお父さんって根に持つタイプだし、もしかしたら三沢さんのお父さん、僻地に飛ばされちゃうかも」



「そっ……そんなの、白雪さんの想像でしょ?勝手なこと言わないで!」



「あっ……あたしったら。そうだね郁実のお父さん、そのうち会社を辞めるはずだし……関係ないよね。

キツいことばっかり言ってゴメンね。仲直りしよ?」



白雪さんはニッコリと笑うと、あたしに握手を求めてきた。



体の前で握りしめていた両手を、思わず後ろにまわしてしまう。











「白雪さんと握手なんて……したくない」



「なっ……」



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