学校一のモテ男といきなり同居
ホッとするような、惜しいような、なんだか不思議な気分。




気がつけば、屋上にはあたしたちだけで。




扉に向かうのに、郁実と肩を並べて歩く。




チラッと郁実を見ると、足もとばっかり見つめている。




「……どうしたの?」




「いきなり、やりすぎた?」




「…え?」




「真央、抵抗しないし……ちょっと、突っ走った」




反省してるってこと!?




ただエロいだけだと思ってた郁実が、そんなこと言うなんて!



「ううん……嬉しかったよ。郁実とキスしてる間、幸せだった」



あたし…どうかしてる。



郁実が甘いから、あたしまでセーブがきかなくなった!?



「マジで!?よかった!!嫌われたら、どーしようかと思った」



嬉しそうに、郁実がいつもの笑顔を見せる。



「嫌わないよ…郁実らしくないよね」



いつもなら、そんなこと言わないはず。



キスして当然、的な発言をしてきそうなのに。



< 572 / 978 >

この作品をシェア

pagetop