学校一のモテ男といきなり同居
しかも、女の子って。



「郁実の手つき、エッチ…」



「は!?」



なぜか慌てた郁実が、パッと手を離した。



「へへっ。いつもあたしのことからかうから、仕返しだよー」



「おまっ……俺をからかうとか、上等じゃん。そーいうことしたら、どーなるかわかってる?」



イジワルそうに口の端を上げて近づいてきた郁実の腕から、ヒョイとすり抜けた。



「あーっ、火つけたままだった!大変、大変!!」



慌ててコンロに走って、火を消す。



「なんだよ。手、痛くねーの?」



「うん」



火傷っていっても、そんな大したことない。



冷やさなくても大丈夫なのに、ホント大げさ。



だけど、郁実の優しさが嬉しかったよ。



「そっか。それでも、応急処置しとこーか」



また近づいてきた郁実が、あたしの手をとって、手首に軽くキスをした。



「や……もぉ、そーいうことしないでよ……」



「ん……わかった」



って言いながら、手首へのキスは次第に、ホントのキスに変わる。



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