学校一のモテ男といきなり同居
部屋まで持って行ったら、食べるかな。


オムライスのお皿を持って、2階へ上がる。


郁実の部屋を軽くノックするけど、返事はない。


まさか…


出かけたの?


郁実がいなくなった焦りで、慌ててドアの取っ手を持つ。


カギはかかっていなくて、簡単にドアが開いた。


部屋の中に…


郁実がいた。 


明かりのついた部屋で、ベッドにうつ伏せになって寝転がっている。


どこにも、行ってなかった……よかった。






ホッとして、部屋に足を踏み入れる。


「郁実…ご飯持って来たよ」


近づくけど、返事はなかった。


あ…寝てたんだ。


布団をかけるついでに、顔を覗き込む。


郁実は、


なんだか難しい顔をしたまま、眠っていた。







机にオムライスのお皿を置こうとすると、


机の上に広げられたたくさんの名刺が目に入ってきた。


名刺には郁実の字で、契約内容について細かく書き込みがされている。


…そういえば、


一番条件のいい会社と契約する…


って、言ってたよね。


何気なく名刺を見ていると、


名刺の塊の下に、あるモノを発見した。


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