学校一のモテ男といきなり同居
「バカ…」


「だってさ。こーやって部屋でふたりっきりとか、結構キツい。

抱きしめたいし、キスしたいし……そしたらまた、止まらなくなる……」


それを聞いて、あたしの顔がカッと熱くなる。


「なに言ってるのよ…一緒に住んでるんだから、同じ部屋にいるのなんて、当たり前でしょ?」


「だよな。いっそ、このウチ出よーかな」


「えっ!」


「ウソだよ。そんなことしたら、また真央が泣くからな。死んじゃうー!って」


なっ……こんなことなら、さっき言うんじゃなかった!


からかうように笑われ、ぷうっと頬をふくらませる。








「泣いてないよ。しかも、そーいうこと言う?」



「俺もヤダ。お前がこの部屋に他の男連れ込んだりしたら、それこそ泣く」



「あたしが連れ込むわけないでしょ!?」



「わかんねーだろー。このガードゆるゆる女が。現に、ミキオにキスされたろ」



がっ…ガードゆるゆる女ってなんなの?


「あれは、事故っていうか…いい人だと思ってたし…」


「男を見る目がねーっつってんの」


「そんなことないもん!」


「ない。俺みたいなチャラいヤツ好きになって、説得力ねーな」



うっ…それを言われると、ツラい。


< 607 / 978 >

この作品をシェア

pagetop