学校一のモテ男といきなり同居
やっぱりあたしのヒーロー
どのぐらい経ったのか、薄目を開けると誰かの腕に包まれていた。



なぜかさっきまでの恐怖心は薄れ、フワフワとして心地良い感触。



……この安心感は、何?



もしかして……



天国なの……?












――バキッ、ドカッ!!



「キャーッ!!」



鈍い音と共に、人の叫び声が聞こえてきた。



えっ……何が起こってるの!?



やっとのことで、覚醒する。



目の前には倒れた男たちと、顔を引きつらせた白雪ちゃんがいた。



「いやっ……やめて……お願いだから、助けて」



白雪ちゃんが、その場に泣き崩れる。



そして……



白雪ちゃんの正面に立ち、あたしに背を向けて立っているのは……



あたしが間違うわけがない。



あれは……



郁実だ。



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