学校一のモテ男といきなり同居
「いつもはチャリ通学なんだけど、久しぶりに電車に乗ったんだ。そしたら三沢さんが見えたから」



「そうなんだ…ありがとう……きゃっ」



再び電車が揺れ、草野くんの胸に勢いよくもたれる。











「ごめんねっ、あたしってば…」




「いや、できるならこのままずっとこの体勢でいいかな」




「…えっ!?」



恥ずかしくて、草野くんからすぐに体を離した。




「あっ、イヤだよね。ごめん、三沢さんがかわいいからつい…」




「やだ…草野くん、あたし全然かわいくないよ」




「そんなことないって!俺が今まで見てきた子の中で、一番だと思うけどな」




言い方があまりにストレートで、もう照れるしかない。




何も言えなくなったあたしは、草野くんと視線が合うのが恥ずかしくてすぐに俯いた。




「こんなこと言って、嫌われたかな」



寂しそうな声が聞こえてきて、あたしは首を横に振った。



「そんなんじゃないの。あたしこそ、ごめんね」



下に落ちた雑誌を拾い、カバンの中に押しこんだ。



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